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海外旅行、機内の「ロングフライト血栓症」。


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ロングフライト血栓症は、「エコノミークラス症候群」という別名で、むしろよく知られています。

エコノミークラス症候群とはいっても、ファーストクラスやビジネスクラスも起きることがありますし、場合によっては、バスや電車の旅行中であっても発症することがあります。

長時間のフライト中におなじ姿勢をとったままでいること、そして飛行機内の乾燥、この二つを原因として血栓(血のかたまり)ができます。

この血栓が肺に達すると、胸が痛くなったり、息が苦しくなって失神したり、最悪の場合は、呼吸困難により死亡することもあるといわれます。


血栓ができやすくなるもうひとつの原因は、飛行機内の乾燥にあります。

驚くべきことに、飛行機内の湿度は5℃から15℃前後と大変低く、砂漠より乾燥した状態になっているそうです。

この乾燥により、体内から水分が失われ、血液が濃くなり血栓ができやすくなるとされています。

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ロングフライト血栓症にかかりやすいのは、血管が痛み始めている中高年の方や、肥満気味の方だといわれます。

また大きな手術を受けた方や妊娠中・出産直後の方、そして人工透析を受けている方も、血栓ができやすくなっており、発症の可能性が高まるといわれていますので、心当たりの方は事前に医師に相談をしておくのがよいでしょう。

血栓症の発症リスクが高い人や過去にロングフライト血栓症にかかった方については、医師の方で、血栓症予防に効果があるとされる医療用アスピリンを処方してくれる場合があります。

機内における予防法としては、2-3時間に一回、トイレにたったときにひざの屈伸運動などをします。

また、座っているときは、座席に座ったまま、かかとを上げ下げしたり、膝から下を動かしたりといった運動を行います。

そして水分補給として、一時間にコップ半杯程度の水を飲むのがよいでしょう。ただし、水分であればなんでもいいという訳ではなく、アルコールやコーヒーなどはかえって利尿作用を引き起こしますので、避けた方が良いでしょう。

旅行前でしたら、飛行機に乗る前に、トラベルグッズコーナーで足のむくみ対策用のフライトソックス(靴下)を、あらかじめ履いておくことも一法です。

もし、飛行機内でロングフライト血栓症にかかったのでは?と感じた場合は、機内ならフライトアテンダントに伝え、同乗者にもその旨を伝えるようにしましょう。

そして飛行機の着陸後すぐに、空港のクリニックに立ち寄り、飛行機に長時間乗っていたためにロングフライト血栓症の可能性がある旨を伝え、適切な診察を受けるようにしましょう。


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