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海外の旅先における、救急車の呼び方。


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海外旅行先で急な病気やけがにより、救急車を呼ぶような事態になったとき、日本人旅行者はつい「言葉が通じないと、間違った診療をされてしまうのでは…」と考えて、日本語が話せる病院や医師に搬送されることに、必要以上にこだわる傾向があるようです。

それでも、救急車をなんとか呼んで病院に向かうのならまだよいのですが、ありがちなのは保険会社の日本語サービスへの連絡をして指示を待っていたり、いつまでも日本語の通じる医者を探したりしているうちにいたずらに時間がたってしまい、治療の初期対応が大きく遅れてしまうことです。

たとえ言葉が通じなくても、救急車の方で、その人の様子や症状を観察して、適切に高度医療ほどこしてくれる病院に、自動的に運んでくれるものです。

(先進国では、救急車のシステムは、原則有料であることを除けば、日本とだいたい変わらないと言われています。)

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特にこの場合、保険会社の日本語サービスを過信するのはいけません。

保険会社はあくまで保険に関わるサービスとしてやってることですので、その時に電話をとったオペレーターが、どこまで気をきかせて医療機関の手配や救急車の対応を手際よくやってくれるものか、時間がどれくらいかかるものなのか、こちらとしてはまったくわからないからです。

それより日本語や身振り手振りを交えてでも、紙に救急車のマークを書くなどして説明し、自分たちが宿泊しているホテルのフロントに病人やけが人の存在をすぐに伝えて、救急車の手配をしてもらうことを最優先するべきです。


明らかに軽い症状の時は、ホテルにホテルドクターがいるようであれば、まずはホテルドクターに診せる、ということでもよいでしょう。

しかし、軽いけが程度ならいざ知らず、脳卒中や心筋梗塞のような場合は初期対応を間違えると、命取りになってしまうケースもあります。

急を要するとみた場合には、「日本語が通じようと通じまいと、とにかく救急車を手配し、一刻もはやく病院に運ぶ」ということを、おぼえておきましょう。

そしてその場合、海外旅行の出発前、持病のある人は。でもご紹介した、日本から持参した「英文カルテ」をみせることにより、診断する側もスムーズな治療の助けになるはずです。

また、旅行者の多い病院の周辺には、「医療通訳」を名乗る人物が現れる場合があります。

しかし大半はボランティアか、または商売としているようで、特に商売としてやっている者の中には法外な料金を請求する輩もいるとのことで、注意が必要です。

病院内に通訳ができる人間がいる場合には、まずその方にお願いするほうが、よいでしょう。


たいていの場合、痛いところを押さえるなどの身ぶり手ぶりや、絵を紙に書いて説明したりすることで、後は高度医療機器などの利用により、医師のほうで病状の適切な判断と処置を行ってくれるはずです。

気が動転している時はついその場の雰囲気で散発的な対応をしてしまいがちですが、出発前に旅行先の医療事情などについてある程度調べておき、万一そのときに遭遇した場合は、できるだけ落ち着いて対処をするようにしたいものです。


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