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海外旅行、風邪・下痢の対策と手当。


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海外旅行先で出血を伴うようなケガをしたり、救急車で病院に担ぎ込まれるようなケースも、他のコラムで書いたとおり起こりうることとして、それなりの備えが必要になります(海外の旅先における、救急車の呼び方。および海外旅行先で万一の手術の際の注意点。をご参照)。

このコラムでは、そこまでの大事には至らずとも、海外旅行中にごく普通に起こりうる体調の悪化、なかでも最も発症しやすいとされる「風邪」と「下痢」について、対策と手当てのポイントを整理しておきます。


風邪

旅先で風邪を引いてしまい、せっかくの海外旅行も熱でフラフラしてよく楽しめなかった…というケースは、実に多いものです。

日本と違う気温や湿度、乾いた空気でノドを痛めた、食事が変わったことによる栄養不足からの体力低下等により、発熱・悪寒・せき…といった症状が引き起こされます。

この場合、まずは旅行のスケジュールを多少変更してでも、ホテルでできる限り時間をとり、日本から持参した風邪薬や栄養剤を飲みベッドに横になって、じっと安静にして体力の回復を待つより他にありません。

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発熱している場合は、まず体温計で熱を測ってみます。熱が38度以上あるようなら、解熱剤を服用するとよいでしょう。

氷水などで濡らしたタオルを額にあて、頭を冷やすようにします。また、汗をかいた下着や汗を含んだシーツなども、できるだけこまめに取り替えるようにします。

これで快方に向かうようであればよいのですが、注意すべきは旅行を通じて熱がひんぱんに上がったり、頭痛や吐き気を伴うような場合、そしてセキがあまりにもひどいような場合、などです。

そのような場合はなんらかの感染症の可能性も考えられるので、早々に病院で医師の診察を受けるべきでしょう。

とりわけ旅行先がアフリカや東南アジアの熱帯地域である場合においては十分に警戒し、初期症状の段階で早めに病院に行くほうがよいでしょう。

また海外旅行から帰国時には検疫に自ら申告することはもちろん、念のため後日病院に行って診察を受けておくとよいでしょう。


下痢

下痢は、食べ慣れない高脂肪の食事を続けて摂ったりすることで起きる場合や、不衛生な水の摂取などを通じた細菌感染からくる場合、ストレスや過度の疲労による体調の変調による場合など、さまざまな原因によって起こります。

どの場合でも共通な対策となるのが、食事や水において危ないと思う地域や場所でとることは避けること、そして万一下痢をした場合は、下痢によって失われる水分と塩分をちゃんと補給することです。

ひとつまみの塩を入れたり、あるいは塩味のスナックといっしょに、ミネラルウォーターを飲んだりするのがよいでしょう(ただし、海外旅行、「水」には細心の注意を。でも書いたとおり、水や氷について問題がないかどうかは十分に注意して下さい。)

とりわけ発熱や嘔吐を伴った細菌性の下痢である場合、下痢止めに頼り続けるのを止めて、ただちに病院の診察を受けるべきです。その場合も、水分補給はきちんとしておくようにしましょう。

また、外出先から戻ったときは手洗いやうがいをきちんとして、細菌感染の予防に努めることも大切です。

とりわけ、衛生状態がよくないとされる地域を旅行している場合には十分に警戒し、うがいや歯磨きの時にも、安全なペットボトルのミネラルウオーターや一度沸騰させた水を使って行うくらいの慎重さを持ちたいものです。


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