海外旅行、ツアーで注意すべきポイント。
パッケージツアーは、ご存知の通り、旅行会社があらかじめ、出発前の手配や現地移動、観光などをオールインワンでパッケージ化してくれている商品です。
添乗員や現地の係員がそばについているとなにかと心強いということで、本人が特に身構えて準備をせずとも、安心して楽しめることが最大のメリットです。
ツアーメニューには、自分の好きに動き回れる自由時間が、そう多くは組み込まれていないことが通常ですが、見知らぬ土地での行動するための安心感を買っているぶん、ある程度の行動の制約が生じるのは、やむを得ないと言えるでしょう。
このように、パッケージツアーの最大の売りは、添乗員付きの集団行動による安心感なのですが、だからといって、あなたが何も考えず、行きたいツアーをポンと選んで参加すると、後で大きく後悔する事態になるかもしれません。
パッケージツアーに参加するあなたは、そもそも見知らぬ大勢の人と一緒に動き回る団体行動に向いているかどうか、考えたことはあるでしょうか?
たとえば、観光地を集団で徒歩見学している時に、もし体調が悪いと感じたとき、遠慮せずはっきりと口にして、自分だけ別行動をとれるタイプの方ですか?
あなた自身はそれができるにせよ、同行する家族の方や同伴者の方は、いかがでしょうか。
年配の方の中には、周りの人に迷惑をかけてはいけないと、ついつい自分の体調の悪化も言い出せずに自分で抱え込んで無理を重ねてしまうタイプの方がいることも、珍しくありません。
結果的に、どうにも我慢し切れなくなってようやく告白し、救急車を呼ぶ騒ぎとなったり、初期の段階で手当てしておけば周囲に迷惑をかけずにすんだのに…、というようなことも、ツアー中のトラブルとして、現実にはよくある話です。
ということで、ツアー参加後は、持病の悪化を自覚したり、初期段階で体調の変調を感じていた方は、遠慮せずに早め早めに添乗員さんや同行者に状況を伝え、体調が回復するまでホテルで休息するなどして、周りに及ぼす影響を最小限にとどめることが、大事です。
また、そもそも、パッケージツアーへの参加を申し込む段階で、リスクを回避する考え方も大切です。
ツアーの日程をよく検討して、自分の体力に照らしてこれは強行軍だ…と感じたような場合は参加をすっぱりあきらめ、日程的にゆとりのあるツアーへと変更するくらいの慎重さが必要です。
とりわけ最近の世界遺産ブームで、中国や南米、ネパールなど、標高の高い地域へとたどり着くまで結構な時間をかけて歩いたり、山に登ったりというような内容が組み込まれているツアーも多くみかけます。
そのような場合、参加にあたっての体力面がどうかという点を、あらかじめよく考えておく必要があります。
標高2000メートル以上の高所では空気が薄いため、高山病の心配もありますし、いざというときは、観光地の近くに設備の整った病院があるかどうかという問題も、でてきます。
どんな人が高山病にかかりやすいかということを事前に知る方法が特にありませんので、心配な方は、出発前に医師に相談してみるべきでしょう。(必要に応じて、登山前に高山病の予防薬をあらかじめ服用する、という方法もあるそうです。)
あなた自身が健康で大丈夫であるにしても、同行者の方が体調を崩して、あなたのスケジュールが大きく影響を受ける可能性もあります。
ツアー申込み段階から視野を広げて、ツアー行動中に想定されるリスクは、ひととおり洗い出しておくべきでしょう。
行きたいパッケージツアーだからといってすぐに申し込んだりせずに、あなた自身、そして同行者の方の日頃の健康状態や体力、日常の運動の有無、そして環境変化に弱い体質かどうかといった面までよく考えて、持病のある方であれば必要に応じて医師のアドバイスも受け、事前に検討してみることが大切です。
あれも見たい、これも見たいと欲張らず、参加決定前によく情報を集め、過密な日程・内容のツアーは避けて、体に無理がかからないような旅行を楽しみたいものです。
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